地球連邦国大統領(現実問題1)P101

現実問題について

 新しい国をつくっていくうえで、これまでの世の中の問題を探り、同じ過ちを繰り返さないようなシステムを構築する必要があると考えます。どのようなシステムにするかを考えるにあたり、まずはこれまでの世の中についてどのような問題があるかを観察し、これらの問題が解決できるようなシステムを構築してはどうでしょうか。これまでの世の中にどんな問題があったのかを知らないで解決策を考えれば、間違った解決策になってしまうでしょう。これまでの社会での問題について覚之輔がいろいろ調査してきましたのでその調査内容についてみていきたいと思います。それでは、世界でどのような問題があるか調査内容をみてみましょう。

【飢餓について】
 日本ユニセフ協会のHPによりますと、飢えに苦しむ人の数は2019年に約6憶9,000万人にのぼり5年間で6,000人近く増加したと推定しています。世界の人口は約77憶人ですので、世界の人口の約9%の人が飢餓状態にあるという実情です。2020年7月の日本の人口は約1憶2600万人ですので、日本の人口の約5.5倍の人が飢えに苦しんでいることになります。また、国連世界職労計画のデイビット・ビーズリー業務執行取締役は5秒に1人の子供が餓死していると述べています。

 ユニセフ(国連児童基金)とWHO(世界保健機関)は2017年7月に水と衛生に関する新たな報告書を発表しました。報告したHP(https://www.unicef.or.jp/news/2019/0093.html)では「2000年以降、18億人が基本的飲み水の提供を受けられるようになったとしていますが、こうしたサービスの有無、アクセス、そして質には大きな格差があると指摘しています。10人に1人にあたる7億8,500万人が基本的なサービスを受けられません。その中には処理されていない地表水を飲む1億4,400万人が含まれます。データによれば、村落部に暮らす10人に8人が基本的サービスを受けられず、所得分布別の推計がある国々の4カ国中1カ国では、最も裕福な層が基本サービスの供給を受けている率は、最も貧しい層の2倍にあたります。」と記載されています。今の日本に暮らしている我々では想像できない現実が今もなお存在するということがわかります。日本の人口より多い人が地表水を飲んでいるという事実があります。


 問題は飲み水だけではありません。衛生面でも次のように報告されています。「2000年以降に、あらたに21億人が基本的衛生施設(トイレ)を使用できるようになったものの、世界の多くの地域で汚水が安全に管理されていないと指摘しています。また、依然として20億人が基本的な衛生施設(トイレ)を利用できず、その10人に7人が村落部に暮らし、3分の1が後発開発途上国(LDC)に住んでいます。」また、「報告書は最後に、2017年に家に水と石けんを備えた基本的手洗い所がない人が30億人いるという新しいデータを示しています。これは、後発開発途上国の人々の4分の3近くが、基本的手洗い所を持っていないことも示しています。毎年、29万7,000人の5歳未満児が不適切な水と衛生に関連する下痢症で命を落としています。」と述べています。