地球連邦国大統領(新経済システム1)P401

【経済格差と貧困について】

 経済の現在の問題はなんでしょうか。第二章の現実問題でも述べましたが、貧困問題に代表される経済格差が一番の問題だと考えます。それでは、どうやって経済格差をなくしていけばよいのでしょうか。世界の資産家上位26人が世界の下位半分の資産と同額の資産を保有しているという現実があります。もちろんこの現実は資産家の方々もよく理解されており、問題だと考えられているようです。ですので、資産家のほとんどの方は多額の寄付を行っておられます。この寄付によって多くの人が救われていることは事実でしょう。それでも、経済格差は縮まらないのです。なぜでしょうか。

 すべての人にお金がいきわたる仕組みになっていないことが原因ではないかと推測します。貧しい地域で生活している方々は収入を得る方法が極端に少ないのではないでしょうか。植物が十分に育つ土地がない、収入が低いため子供も労働力として仕事しなければならず教育が受けられない、十分な教育を受ける学校などがない、紛争が起こっているため仕事ができない、など、いろいろな問題があると推測します。これらの問題は基本方針の1つ目「ひとが生きていくための基本的な権利を保証する」のうちの「最低限な生活」、「適切な教育」、「受けた教育を職場で生かす機会」を地球連邦国が保証することによって、解決できるのではないかと考えています。でも、保証するからには何らかの手立てが必要となるでしょう。最低限の生活を保障するにはその地域に安全な水を確保する必要がありますし、土地で作物が取れるように灌漑も必要になるかもしれません。また、適切な教育を受けるためには校舎が必要でしょうし、教えるための教師も必要となります。単に先進国から人が行って灌漑や校舎を建てることも必要かもしれませんが、もっと重要なことは現地の人が自分たちだけでやっていけるように指導することではないでしょうか。そのためにはどのような支援が必要かを考えることが重要だと思います。この方法は本当に困っている方の役にたつことは間違いないと思いますが、これだけではまだ、国民の格差は残ったままでしょう。格差を生み出す原因は貧困地域のインフラの整備だけではないと考えます。