地球連邦国大統領(新経済システム5)P405

【環境問題について】つづきその2

 これからも石化由来物質(石油、石炭、天然ガス)を利用しつづければ必ず大気中の二酸化炭素濃度は上昇するでしょう。これまでに提案した石化由来物質に代わるエネルギーまたはプラスチックの開発は重要ですが、現時点ですぐに新たなエネルギーやプラスチックにすべて変えることはできません。まだ、技術が開発できていない、原料となる物質が足りないとういところが現実です。ではどのようにして大気中の二酸化炭素濃度の上昇を抑えるのでしょうか。「石化由来物質の利用量を減らす」ことが有効な解決策ではないかと考えます。

 その証拠に全世界的に新型コロナウイルスのパンデミックが起こった2020年は主要都市の移動制限により石化燃料の消費が抑えられ、また、物の生産も抑制されました。グローバルカーボンプロジェクトは世界の二酸化炭素(CO2)収支の最新の評価結果として、2020年の世界の化石燃料消費によるCO2排出量は、COVID-19パンデミックの影響により、前年比で約7%の減少となる見込みであると公表しています(http://www.nies.go.jp/whatsnew/20201211/20201211.html)。このように二酸化炭素濃度の上昇を抑えるには石化燃料に代表される石化由来物質の使用を抑えることが必要となります。ご存じのように、いまや石化由来物質は生活にとって必需品となっている中、どのように使用を抑制すればよいのでしょうか。考えられる解決策のひとつとして、現在の大量製造、大量消費の経済を変える必要があると考えます。多少の不便を受け入れ変化していくことが、必要となるのではないでしょうか。これまでどおりの生活から変化していかなくてはなりません。この変化は実際に不便だと感じる変化となるでしょう。しかし、しばらくすれば不便を感じなくなるのではないでしょうか。その例として日本では2020年7月1日よりレジ袋の有料化が始まりました。それ以前はスーパーマーケットなどでの買い物では、レジ袋を無料で提供いただけたので買ったものをレジ袋に入れて持って帰ればよかったのです。しかし、2020年7月以降レジ袋は有料となりマイバッグを持参しなければならなくなりました。最初は多少の混乱はあったのではないかと推測しますが、1年たった2021年7月ではすでにマイバッグ持参は当たり前のように定着しているように思われます。これまで大量に出回っていたレジ袋はほとんど姿を消すこととなりました。少しではありますが環境問題に貢献できているのではないでしょうか。

 レジ袋のようになくても生活ができるものは他にもあると思います。どのようなものが削減できるか考えて、環境問題に影響を与えているものの削減をするよう規制をかけてはどうでしょう。健康を維持するのに役に立たないたばこに税金をかけ、たばこの使用量を減らしたように、環境問題に悪影響をもたらすものに対して大胆な規制を行ってはいかがでしょう。例えば石化エネルギーや石化由来原料を使っているプラスチックに対して税金をかけ、その税金を石化エネルギーではないクリーンエネルギーや植物由来原料プラスチックの開発の補助にあててはいかがでしょう。ご検討をお願いいたします。