地球連邦国大統領(現実問題3)P103

プラスチックごみ問題

 近年、海に大量に流入するプラスチックが環境を悪化させる原因となっており、世界的な問題となっています。WWFジャパンのHP(https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/3776.html)には以下のような記載があります。「洋服から自動車、建設資材に至るまで、私たちの生活のあらゆる場面で利用されているといっても過言ではないプラスチック。手軽で耐久性に富み、安価に生産できることから、製品そのものだけでなく、ビニールや発泡スチロールなどの包装や梱包、緩衝材、ケースなどにも幅広く使われています。しかし、プラスチックの多くは「使い捨て」されており、利用後、きちんと処理されず、環境中に流出してしまうことも少なくありません。手軽に使える分、手軽に捨てられてしまう、そうした面もあるといえます。そして環境中に流出した一部のプラスチックが最終的に行きつく場所が「海」です。プラスチックごみは、河川をとおって海へと流れ込むためです。」

 このように大量に使用されているプラスチックの一部は故意か故意でないかにかかわらず、環境に流出し海へ蓄積していきます。ほとんどのプラスチックは容易には自然分解されず、海に残り続けます。

 WWFジャパンのHPには日本のプラスチック生産とその利用についても以下のように記載されています。

 「日本はプラスチックの生産量で世界第3位。特に1人当たりの容器包装プラスチックごみの発生量については、世界第2位と、この問題に国際的な責任を持たなければならない立場にあります。実際コンビニの普及もあり、国内で年間に流通するレジ袋の枚数は、推定400億枚で、一人当たり一日約一枚のペースで消費されています。また、ペットボトルの国内年間出荷は227億本に達します。日本では廃棄されるプラスチック(廃プラ)の有効利用率が84%と特に進んでいるとされていますが、全体の58%は、燃焼の際にエネルギー回収をするものの燃やす「サーマルリサイクル」という処理方法に頼っています。これはつまり、化石燃料を燃やし、温暖化ガスの一種である二酸化炭素を排出しているということですので、今後ますます深刻化する地球温暖化への対策まで含めた視点で見たときに、とても資源が有効かつ持続可能な方法で利用されているとは言えません。」

 このように、プラスチックの有効利用率84%の内57.5%は焼却した熱を利用するもので、温暖化ガスの一種である二酸化炭素を排出しています。すなわち先に述べた地球温暖化の原因に繋がっています。