地球連邦国大統領(対策の予想効果7)P307

性犯罪について

 性犯罪については窃盗、強盗、傷害、暴行、脅迫などの犯罪をする原因に加え性犯罪独自の要因が含まれているとわたしは考えます。性犯罪独自の要因とは「男女の性の性質」の理解不足ではないかと考えます。性犯罪を起こすのは圧倒的に男性が多いです。国が違っても男性が多いことには変わりありません。このことから文化の違いが原因ではないと思います。全世界共通の問題です。これまでも述べてきましたが問題を解決するためにはまず、観察が必要です。この問題の原因は何かを観察することが重要であると思います。問題をよく観察し、問題の原因にたどり着いたら、その問題を解決するための方法を考えるという流れです。その中でこの問題に対して何が役に立ち、何が役に立たないかを考えることが問題の解決につながります。わたしの観察では問題の原因は、われわれ人類が「男女の性の性質」を正確に理解できていないことだと考えます。これは男女共にいえると思います。

 その中でも、現代の社会のルールは「女性の性の性質」よりも「男性の性の性質」の方がよりかけ離れているものになっていることが問題ではないかと推測しています。このため、「男性の性の性質」を自然な形で表現してしまうと、社会のルールや常識から外れることが出てきてしまい、社会のルールや常識から外れそうになると自制して社会のルールに合わせる必要がでてきてしまうのではないでしょうか。多かれ少なかれ男性は「男性の性の性質」を自制しており、自制が効かなくなった男性が加害者になる性犯罪が起きてしまうのではないでしょうか。もちろん、犯罪にまで至らなくても男性の自制が効かず、女性に不快な思いをさせてしまっているケースは日常茶飯事です。全世界共通の問題ですので、世界共通の文化や習慣が問題の根本原因であると考えます。

 その問題の解決を難しくしている原因の1つは性に対するタブーです。全世界で性に関しての話題はタブーとされています。ろくに性教育行もわれません。一般的に性の話をすることすら避けられます。小さい子供が自分の性器と異性の性器の構造が違うことにきづき、それを大人や周りの人に話すと大人は血相を変えて話を中断させたり、話題を変えたりします。子供は自分と違うものを持つ人がいるという事に、ごく自然に興味を持っただけなのです。よく考えてみるとおかしな話だと思いませんか。性に関する話はしない。それが世界の常識となっています。この常識が自然の摂理からズレていて、この常識をもとに法律が制定されているのではないでしょうか。もちろんセクシャルハラスメントの問題もあります。性の話をすることで不快に思う方も大勢いることも承知しています。ですので、いろいろな問題も含めてちゃんと男女で話し合う必要があるのではないでしょうか。もともと性行為はとても魅力的でありますが、そのことについて話をすることも、子供に性に関することを教えること、それどころか近づくことすら避ける傾向にあります。その結果、間違った知識、情報、偏見がまかり通っていると思われます。このため性欲を持っていると間違っている、表現してはいけないという考えが全世界で広がっています。あまりにもその考え方が広がっているために、そこに疑問を持つ人はとても少ないように思われます。性犯罪が起きれば起きた人に対して、そのような行動を起こすのは異常だ、欲望を出してはいけない、我慢が足りない、と責めてすべての責任を性犯罪者に負わせます(もちろん性犯罪はよくないことなのでそうするのですが)。

 この考えのままではこれまで同様、この問題の解決には役に立たなかったことはわかるでしょう。ではどの方法が問題解決の役に立つのでしょうか。この問題の解決策は「男女性の性の性質」に沿った社会のルールに変えていくことが必要だと思います。もし、男女ともに性の素晴らしい体験を経験したいとお互いに思っているのに、このタブーの考えがあるから、実現できないのであればとても不幸なことです。この解決策を実行するためには、まず、「男女の性の性質」の違いをすべて理解することから始める必要があると考えます。問題を起こしているのは男性なので加害者である男性が考えればよいということでは女性の被害者はなくならないでしょう。すべては一体です。みんなで現状を観察し、観察した事柄について話し合い男性女性ともに納得できる解決策を模索する必要があると考えます。

 この問題の解決にはこれまでの常識を根本的に変える大変革が予想されます。この問題は大統領の手腕が試される難問です。私の提言を踏まえて総合的に判断されてはいかがでしょう。