地球連邦国大統領(新経済システム2)P402

【不正について】

 次に問題となることは何でしょうか。途上国などで多く見られる賄賂などの不正ではないでしょうか。日本でも、昔はよく政治家が賄賂をもらって問題になっていました。しかし、最近は昔ほど政治家が賄賂をもらって事件に発展したことがほとんどなくなってきたように思います。日本はどのようにして政治家の賄賂事件を減らすことができたのでしょうか。最も大きな功績は政治資金の報告を義務化したことが大きな原因だと考えています。これにより政治家の資金の流れが明白になり、不正をしにくいシステムが構築されました。政治資金に限らず、この手法を経済全体に取り入れてはどうでしょう。すなわちすべての資金の流れを「見える化」するのです。この方法はいろいろなメリットを生み出します。最近問題となっているオレオレ詐欺などの詐欺ができなくなるでしょう。誰の資金がいつ誰に振り込まれたなどは一目瞭然になります。誰が誰のお金をいくら受け取ったということがすべて公開されますので、詐欺にあったと思ったら調べればすべてわかります。すべての国民が調べることができます。これでは詐欺はできないでしょう。この他にも、よく犯罪者などが資金洗浄を行うといわれていますが、犯罪に使ったお金もすべての全国民が調べることができるようになります。これにより、犯罪にお金を使えなくなるので犯罪件数も減るのではないでしょうか。また、脱税もできなくなります。すべての金の流れは全国民が監視できるようになるので誰が税金を払っていないか一目瞭然になります。この資金の流れの「見える化」で犯罪はかなり抑制できると考えます。また、特定の人や団体にお金が流れる仕組みがはっきりわかるので、問題があるのかないのかの検証をするのも楽になるでしょう。問題がなければそのままでいいでしょうし、問題があれば何が問題かを突き止めることは容易となり今よりはるかに問題解決がしやすくなるでしょう。

 この「見える化」はお金の流れだけではありません。販売する商品やサービスにも用います。商品は販売価格を提示するのが当たり前ですが、その商品やサービスを販売するまでにかかった費用も提示するように義務化するのです。そうすれば、ぼったくりをしようとは思わなくなり、適切な売買価格を提示することになるでしょう。また、この商品を創るのにこれだけ費用がかかっているのだと消費者が理解できるため納得して購入することができるでしょう。

 この「見える化」をすると自分が何にお金を使っているかがすべてわかってしまうというデメリットはありますが、これをはるかに上回るメリットがあるのではないでしょうか。大統領ご決断をお願いいたします。・・・承知いたしました。そのように進めます。